大人に振り回される子どもたち<43回の殺意;石井光太>

43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層

本屋さんでぶらぶらしていて見つけました。

Amazonでアホほど新刊チェックしているはずなのに、こんなの出てるなんて知らなかった!

やっぱりリアル本屋巡りは必要です。

あの事件、そんな事件だったの!?

この事件、本当に衝撃的でした。

被害者が中1だということと、その無残な殺され方、そして犯人も少年だったということ。

それ以外にも、被害者や犯人たちの生活ぶりや家族背景なんかもどんどん報道されて、

いろんなことが明るみになってくればくるほど、悲しい思いとやるせなさでいっぱいでした。

でも、やっぱりテレビや雑誌の報道だけでは真相はわからないし、

しばらくすると話題は別の事件に移ってしまって、フェードアウトしていきます。

そうすると、『だいたいこんな感じの事件だったな』とふわっとしたまま終わっちゃうんですよね。

だから、今回のこの本を読んで、当時思ってた事とだいぶ違う! と驚きました。

お父さん、よくここまで話してくれたな……

被害者、加害者の両方を知っている人が多くを語っています。

それに加えて、被害者のお父さんもインタビューに応えています。

このお父さん、よくこれだけ応えてくれたな、というぐらいに細かいところまで語っているんです。

被害者の両親は離婚しているので、事件当時、お父さんは一緒に暮らしていませんでした。

自分が一緒に暮らしていれば……

そんな後悔と、母親に対する怒り。

これ、自分がこのお父さんだったらと思うと、やりきれませんよ。

その上、お父さんは告別式の日も母親側から知らされませんでした。

このお母さんの対応がものすごく気になります。

裁判の時にも、父親と母親の間につい立てが置かれます。

母親は、父親と徹底的に顔を合わせる事を避けるんです。

息子をこんな目に合わせてしまった罪悪感がもちろんあるんでしょうけれど、

それでも行きすぎな気がします。

それは、事件当時母親に恋人がいて、しかも子供達と母親が暮らしている家にその恋人も一緒に暮らしていたという事も大きいんでしょう。

母親からの証言はないので、どういう思いでいたのかはわからないのが残念なところです。

加害少年たちの生い立ちがヒドイ

被害者だけでなく、加害少年たちの生い立ちも詳しく書かれています。

それがですね、もう、本当にやるせない。

なんでそんなんで子ども産んだの? というぐらいに無責任な親もいます。

 

こうやって生い立ちなんかから見ていくと、もうホント、大人の責任だろう?と思うんですよ。

全部のしわ寄せが、まだ自分だけで行きていく力のない子どもに行ってしまう。

子どもはどうしたらいいんだ!

どうしようもないし、逃げる事もできないじゃないか!

子どもたちから、無言の叫びが聞こえてきます。

お父さんの覚悟

裁判が終わって刑が確定した後にも、お父さんがインタビューに応えています。

この時の、復讐をしたい気持ちがとても切実で胸に迫るものがありました。

そして、『運が悪かった』と言うんですよ。

うちの息子は運が悪かった、って。

それを言ったらお終いだろう、という気持ちもあるけれど、そう言わないと心を保てないんじゃないかと思います。

重い言葉ですね。

 

ぜひとも読んで欲しいです。

石井光太さんの、こちらも読んで欲しい。

こういう本は、1人でも多くの人に読んで欲しいです。

 

 

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