裸足でも逃げろ <裸足で逃げる;上間陽子>

裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち (at叢書)

前からずっと気になっていたのに買わずにいた『裸足で逃げる』

沖縄の夜の街で働く女の子たちに、どういう環境で育ってきたのか、どうして夜の仕事をすることになったのか、などを取材しています。

この上間さんがもともと沖縄出身で土地勘もある上、ご自身も思春期にいろんな体験をされているんです。

だから、この本に出てくる女性というか女の子たちの気持ちがよくわかるんでしょう。

取材者というより、姉御的な立場で接している感じでした。

だから、初めは心を閉ざして話さない子でも、ちらほらと過去を語り出します。

それがまぁ、なんとも壮絶で。

よくここまで生きてきたな……と、とりあえず彼女たちの存在そのものを全肯定してやりたい。

 

支えてくれるはずだったパートナーから裏切られ、頼る大人もおらず、必死に食い繋いできた子がたくさんいる。

自分一人ならなんとかなるだろうし、そこまで気負うこともないと思うんですよ。

最悪、しばらくネットカフェで寝てもいいし、友達の家の隅に居候させてもらうこともできるだろうし。

でも、小さい子供を抱えているとなるとそうはいかないですからね。

もう、必死ですよ。

彼女たちは夜の街で働いて食い繋ぎます。

 

こういうしんどい思いをしながら必死で働いている若い女の子たちって、どこにでもいるとは思うんです。

大都会の東京になんて、ウジャウジャいるんじゃないですかねぇ。

でも、東京ってやっぱり、あちこちの地方から出てきた人たちが集まった場所だから、カラッとしているイメージがあります。(私の印象では)

だから、それぞれ苦しみながら生活している人がいるけれども、そのツラさを適度に吐き出してもいい環境なんじゃないかな、と思うんです。

『もうツラいわー』

『わかるー私もー』

もちろん、軽く言ってるだけで、ツラさはかなりのものだと思います。

だけど、サラッと口に出せる感じ。

そして相手もサラッと同意して、サラッと受け流す感じ。

それって、結構ありがたいんじゃないかなぁと思うんです。

 

サラッと『ツラい』って言っただけなのに、

『え? ツラいの? どうしたの? 大丈夫? 何があった?』

みたいにグイグイ食いつかれても困りますからね。

まぁ、そういう風に言われるのが好きな人もいるでしょうけれども。

とりあえず、『しんどい』って口に出せて、少し同意というか共感してもらえたらそれでスッキリすることってたくさんあると思うんです。

 

でもですね、この本で書かれている沖縄って、地元から出ていない子が多いんです。

だから、そこで育ってきて、ずーっと同じ環境にいる。

裏切られたり、ツラい思いをしたのもそこだし、必死に働いているのもそこ。

これって、かなりの閉塞感だろうなぁと思います。

周りの人をみんな知ってる、っていう状況って結構嫌なものなんじゃないですかね?

 

私だったら、その辺歩くたびに『あら〜大きくなって〜』みたいなことをオバちゃんたちから言われるのとか、すんごい嫌です。

大きくって、何歳だと思ってんだよっ!!

ってなりますけれど、『どうも〜こんにちは〜』って言っとかなきゃいけないでしょ?

そういうのすごくイヤだ!!

でも、沖縄ってなんかこういう感じが充満しているんじゃないかなぁと。

もちろん私が感じたイメージですけれども。

 

取材された彼女たちのその後も、最後に書かれています。

幸せになった子、ならなかった子。

それでもこの先も長い人生が続いて行くんですね。

何もできませんけれど、そっと応援しています。

頑張れ。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です